2017夏勉総括
2017年8月8日 武蔵野市武蔵境駅前スイングホール・スカイルームにて開催
前日から懸念された台風もそれ約90人の参加者でにぎわった。
午前の部
藤坂美彦氏による学校あるばむ原点回帰講演、最初の学校あるばむの基礎については淡々とした話になり若干トーン低めであったが、休憩後のスライド映写からの説明は参加者全員を釘付けにするようなインパクトだ。60.70.80年代にこれだけの工夫と手間をかけたあるばむが作られていたことに驚きは隠せない、参加者の立場が撮影者であったり、あるばむ製作者であったり立場は違えど、現在生産されているあるばむとの違いは一目両全であったことは間違いない。
午後の部
午前の部で話しきれなかった藤坂氏の話に続き、あるばむ製作会社の展示、ストロボメーカー、RAW現像メーカーの展示、フリーな時間を各々が過ごす。あるばむ製作会社からは普段社内にいるスタップの参加も目立ち、カメラマンや同業他社の方々と交流できた事はかなりの刺激になったようだ。
企画者として
午前の部の反響はある程度予測していたが、藤坂氏の講習を受講して30年ブレない内容の中に現在では追求しきれない制作現場の実情が悲しく思われる。参加者の中には、自社製作の学校あるばむか今ひとつぱっとしないのは自社のレイアウトが原因だと思っていたが、藤坂氏の、良い学校あるばむは、良い学校写真によって構成される。の理論にまずは写真が良くなければならないことに感銘したと聞く。しかし写真館から仕事を受注する立場であるあるばむ製作会社が入稿される写真原稿の写真の良し悪しを口にすることは商売上無理と思える。
今回スライド映写を見て思うのは、学校側と写真館側の理解や信用度が高い事で出来たあるばむと言えるが、可不可を問わず面白そうなあるばむ作りを考えていくことは制作者にとってマンネリ化を防ぐ良い事ではないだろうか、毎年昨年と同じで良いという風習は関わる人たちの活力を奪うだけである様に思えてならない。
午後の展示の部では講演で招介された別府商業高校のあるばむ現物が見られたこともあり、各社が持ち寄ったあるばむを一生懸命見る様子が伺われた。機材メーカーも普段出来ないユーザーの声をリサーチしたり、自社製品の招介をしたりと有意義な時間を過ごしたようだ。
参加された皆様色々とありがとうございました。
星川 武